アイテムの大転換

投稿日時: 2013-11-11 14:08

猫

1.重要 必見【EQ2Wire】ToV: アイテムの大転換 ―― インタビュー(前編)
Feldon says:
ファンフェアやSOEライブなど、ゲームのコンベンションに6年間参加してきて、人はどんな基調講演やパネルでも、かなりの懐疑論を持ち込むことを学びました。「エイジ・オブ・ディスカバリー(2011年)」と「チェインズ・オブ・エターニティ(2012年)」のパネルは、派手な新機能や美しい新ゾーン、アイテムと仕様の調整でプレイヤーを感嘆させました。でも概して、こうしたアイテムへの挑戦や取り組みは、拡張パック「デスティニー・オブ・ベリオス」で導入された「スタミナ + メインステータスがそのまま増えるだけ」という月並みな修正に留まりました。



今春のEQ2TalkのKyle “Kander” Vallée‘さんのインタビューでは、率直にステータス統合のつまらなさと、アイテムにプレイヤーの選択とバラエティを取り戻すための計画を共有できました。そんなわけで、今年のSOEライブで「ティアーズ・オブ・ヴィーシャン」のアイテムと仕様のパネルにはわくわくする理由があったのに、紹介されたアイテムに関する大胆な長期計画では、いまいち準備が整っていませんでした。ただ、開発チームがどんな選択肢をプレイヤーの手に取り戻そうとしているのか、WoWのような「遊びやすい」ゲームと比べて、EQ2の遊びにくさ(ややこしさ)はどこにあるのか、といった点で、統一した考え方と見解を持っていることは判りました。


スタミナとメインステータス(知性/英知/筋力/敏捷性)だけをパッと見て、アイテムのアップグレードを決めるような狭い視野を展開していると、ティアーズ・オブ・ヴィーシャンのアイテムに初めて遭遇したときに、たぶん「むむむ…」と考え方の見直しを迫られるでしょう。


確かにToVでは大きな変更がありますが、各クラスが成功するために重要なステータスは、もう水のように上から下に流れることはありません。ある意味で、アイテムはプレイヤーが欲しいステータスを得るための原材料のようになりました。以前は、どんなアイテムにも自動的に付いていた「あって当たり前」のステータスだったポテンシーはかなり不足します。リフォージはハードコアなプレイヤーのお遊び要素ではなく、すべてのプレイスタイルに必須です。

ほぼすべての装備から、クラス制限が廃止されている(アイテムは装備タイプだけに分かれます: クロス、レザー、チェイン、プレート)ので、これまで「チェインのヒーラーだけ」という理由で簡単に捨てられていたアイテムが、実はベースの数値以上にアイテムのポテンシャルを考慮するような、よく目の肥えたスカウトにとってアップグレードになることがあるかもしれません。レンジャーやアサシンが毒ダメージを強化するために、知性の付いたメイジ装備に手を出していたのは、それほど昔ではありません。ということで、この思い切った新しいアイテムの世界観がどんなふうに柔軟性を生み出すのか、とても楽しみです。


ティアーズ・オブ・ヴィーシャンでは、どの難易度のプレイヤーでもおなじみのステータスを上げていくことは可能ですが、それはリフォージだったり、アドーンメントだったり、そこにあるアイテムをそのまま見ない(箱の中身を見る)ということで、ひと工夫を要します。


ティアーズ・オブ・ヴィーシャンのベータにログインして、ベータバッファに並んだ圧倒的な装備のオプションをチェックしたり、EQ2フォーラムへ行って「アイテム方針」の記事を読んだり、装備のアップグレードについて、思いやりのある選択肢の必要性に懐疑的な反対派のプレイヤーにすくんだりしているうちに、アイテムについて数々の質問が出てきました。

幸い、Akil “Lyndro” Hooperさん(EverQuest、EverQuest II制作ディレクター)と、Michael “Xelgad” Ganzさん(EverQuest II仕様リーダー)が時間をとって、ティアーズ・オブ・ヴィーシャンの装備進行のねらいと将来について語ってくれました。



EQ2Wire: レアや欲しいアイテムがパターン(型紙)に戻るということで、ティアーズ・オブ・ヴィーシャンのアイテムは、少なくとも過去の拡張パックの人気アイデアに戻っているように思われます。この件についてお話しできますか?
Xelgad: アイテムを楽しく、面白く、わくわくできるものにしようとしているだけです。「アイテム方針」の投稿で書いたように、ルートは「ギフト」と「小切手」の組み合わせでなければならないと考えています。ギフトのように、そのアイテムは自分の欲しいもので、なおかつサプライズがなければなりません。また小切手のように、もらって満足を感じなければなりません。したがって、自分が使えるアイテムが確実にもらえる「小切手」のような方式でレイダーに報いる努力をしつつ、今回はProcやエフェクトで使っているように ―― そのアイテムを望ましく面白いものにする努力もしています。

EQ2Wire: ティアーズ・オブ・ヴィーシャンでは、完全に既存のアイテムを置き換えてしまうのか、古いままの装備でもいいゾーンやアイテムがありますか?
Xelgad: これまでの拡張パックから特定のゾーンは、そこのアイテムを新しいシステムにアップグレードすることにしました ―― これらのゾーンは進捗パスに含まれています。該当するゾーンは、「ドレッドカッター: 海賊王」「その名にし負うジンマスターのプリズム」「セイレーンの洞窟: ディセンション(ハード)」のエンカウンターです。

Xelgad says:
はっきりさせておくと、セイレーンの洞窟(ハード)のすべてのアイテムは、ToVのリリースですぐにアップグレードされるか/アップグレード可になります。海賊王の武器も、ToVのリリースですぐにアップグレードされるか/アップグレード可になります。先に述べたように、ジンマスターのアイテムは、ToVリリースの前に先行してアップグレードされます。神々のアリーナのアバターは、ToVリリース後にもう少し難易度が上がり、ToVのアイテムにフィットした新しいアイテムをドロップします。神々のアリーナからすでに入手したアイテムはアップグレードされません。

EQ2Wire: 友達/ギルメンがチェインズ・オブ・エターニティやセイレーンの洞窟のヒロイックゾーンから装備を集めている場合、ToVの難易度はどうなりますか? ソロのクエストラインやソロ上級のゾーンでアイテムのアップグレードを見つけられますか?
Xelgad: はい、チェインズ・オブ・エターニティやセイレーンの洞窟のヒロイックゾーンから装備を集めているプレイヤーは、ソロ上級やクエストラインからアップグレードが手に入ります。



EQ2Wire: セイレーンの洞窟をほとんど攻略できていないレイダーについてはいかがですか? ヴィーシャンで何かターゲットをねらうことは可能でしょうか? チェインズ・オブ・エターニティからセイレーンの洞窟までのプレイヤーの進捗状況は、期待通りのペースですか?それとも、これらのmobの難易度に変更が入りそうですか?
Xelgad: 新しい代替アドバンスメントや、ティアーズ・オブ・ヴィーシャンのヒロイックゾーンで取れる新しい装備が、こうしたプレイヤーの進捗に役に立つと考えています。ティアーズ・オブ・ヴィーシャンで戦えるレイドターゲットも用意していますし、海賊王、ジンマスター、セイレーンの洞窟のエンカウンター(ハード)も進められるようになるはずです。

EQ2Wire: 新しいゾーンで想定される装備レベルや、難易度の順位について話していただけますか?(Cryptic、Arcane、Potent、Energized、Mystical)
Xelgad: 「Cryptic」のアーマーはソロ上級で入手でき、ソロ上級や入門レベルのヒロイックゾーンで使えます。「Arcane」のアイテムは難易度が低いヒロイックゾーンで入手でき、そんなゾーンで使ったり、さらに難易度の高いゾーンを突破するために使えます。「Potent」のアイテムはそこからのランクアップです ―― さらに難しいヒロイックゾーンやレイドで使えます。「Energized」「Mystical」のアイテムはレイドゾーンで入手できます。


▲ToVのアイテムTier。「Cryptic ○○」というアイテムに、黄ジェムを4個埋めると、「Arcane ○○」というアイテムとほぼ同じ強さになることがわかる。

EQ2Wire: ベータで、プレイヤーは「+武器ダメージボーナス」や「ジェムスロット」を発見しました。これについて話していただけますか?
Xelgad: 「ジェムスロット」は、アイテムアップグレードの新しい方法です。プレイヤーは適切なジェムをアイテムに埋めることができ、アイテムの全ステータスを強化できます。お気づきのように、キャラクターのダメージ出力を増やすための代替方法として、また追加の選択肢として、「+武器ダメージボーナス」の分類も追加しています。


▲黄ジェムを埋める前(左)と、黄ジェムを4個埋めた後(右)。ジェムを埋めると、全ステータスが上がる!

注意 ベータでは、各ジェムがほとんどのステータスを3~4%ずつ強化することがわかりました。ジェム4個の「Cryptic」アイテムはほぼベースの「Arcane」アイテムと同等になりますが、ジェム3個の「Potent」アイテムは、ジェムなしの「Energized」アイテムとそれなりの差があります。


▲Cryptic、Arcane、Potent、Energized、Mysticalのおおよその差。

EQ2Wire: 拡張パックのリリース後にプレイヤーがログインすると、アドーンメントを外したり、アイテムの装備を解除できる1回限りの「アイテムリセット」があると理解しています。この件について、もう少し詳細を話してもらえますか?
Lyndro: 「+呪文武器ダメージ」が変更されたアイテムがリセット対象です。もしかしたら、他のアイテムもリセットされるかもしれません…。これを簡単にするため、アイテムリセットの動作方法を変更したので、すべての装備がリセットされてオーバーフローになってしまうのではなく、どのアイテムのアドーンメントを外すか、どのアイテムを同調可に戻すか、選べるようになっています。

注意 リフォージが刷新されるので、拡張パック後にプレイヤーがEQ2にログインすると、ほとんどのアイテムがリセットされるとのことです。リフォージが戻ったアイテムは、1回の無料リフォージがもらえます。

EQ2Wire: 開発チームがサーバーパフォーマンスの改善や、コードの最適化でラグの解消に取り組んでいたことは知っています。多くの小さな発動型エフェクトをあまり頻発しないようにアイテムのデザインを見直したのも、その一環ですね。今回の拡張パックで、アイテムのProcの役目について、少し話していただけますか? プレイヤーの効率の何パーセントくらいがProcによるものでしょうか?
Xelgad: プレイヤーは(特にレイドで)アイテム経由のプレイヤーの強さの大部分がエフェクトから来ることに気づくはずです。こうしたエフェクトの多くで、レイドチームとして一緒に頑張っている全員に向かって強化するようなものに移行しようとしています。激しく重いラグは、ゲームの楽しみを壊してしまう最強の方法なので、レイテンシー(反応速度)を減らせるように最善を尽くしています。短くいうと? 新アイテムに付いているエフェクトはかなり強力です。そして、サーバーやプレイヤーの接続のどちらも傷つけない方法で、そうしたアイテムを作ろうとしているところです。

(つづく)

記事: EQ2Wire Tears of Veeshan Interview: Turning the Corner on Itemization

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