【WarCry記事】 SOE社長に独占インタビュー――EQ、EQ2、EQ3、Vanguard、SWG、など

投稿日時: 2007-10-12 18:56

猫

John Smedlyさん: SOE CEOと独占インタビュー
ソニーオンラインエンターテイメント社(SOE)の社長兼最高経営責任者として、John Smedleyさんは世の中でAAA MMOのもっとも大きなポートフォリオ(資産)を監督しています。ゲームについて同じくらい熱狂的なファンとともに、単純なゲームプログラマーからビデオゲーム開発の業界でのもっとも偏屈な名士へ進んだことは驚きではありません。今日、SOEはSmedleyさんがMMOをメインストリームにするために働いている移行中の会社です。広範囲のインタビューの中で、会社とライブラリにあるそれぞれの製品について語っていただきました。

「当社は1000万人か1500万人の課金者を持つゲームを制作する才能を持っていると考えています。」とSmedleyさんは会社の見込みを述べました。「できることは皆さんにベストなゲームを制作して、どうなるか見てみることです。」

上記のコメントはパイプの中のゲームの1つがWorld of Warcraftをしのぐことを期待しているという意味ではなく、それはただ会社としてできることへの信頼の発言です。

「一般的なMMOジャンルはあまりにぎゅうぎゅう詰めになっています。」と話してくれました。「どんなゲームにも多くのだらだらした作業があります、当社の製品も含めて。」

Smedleyさんだけがこれを悲しむ初めての経営者ではありませんが、年がら年中、同じ種類のゲームが出続けています。Smedleyさんによれば(少なくともSOEは)新しい方向性に入ることを望んでいます。

公平かどうかはともかく、SOEは革新についてまったく強い評判を持っていません。本質的に――WoWも含め――EverQuestやそのような製品でプレイヤーに標準を設定し、そこから外れることに気が進みませんでした。けれどもSmedleyさんはいよいよニュールックの時期であることを力説しています。

「当社は次のラウンドのゲームからだらだらした同じ作業を取り除くことに注力しています。」と簡単に述べました。「当社の次世代はこの世代で行ったことをしようとはしていません」。例として、さらに熟成したテーマとFPSの要素、映画的なストーリー語りを持った「The Agency」を引き合いに出しました。

それはSmedleyさんとSOEにとって荒れ狂う道のりでした。ソニーのオンラインゲーム部門は会社がヴェラント社(Verant: EverQuestの背後でSmedleyさんが共同創設者だったスタジオ)を買収したときに始まりました。そして「ステーション」(これまでに業界全体にとってモデルとなったゲームハブ)へと成長しました。「ステーション」はEQとBattlefieldのようなゲームの先駆けとなる仕様だったTanarus(オンラインの戦車コンバットゲーム)のようなたくさんの小さなゲームを含んでいました。

(EverQuestについて)
今世紀の始め頃、SOEはEverQuestのその世代にWorld of Warcraftに見舞われました。会社は(EQの)同じ世界をたくさんのゲームに利用しようとしました。「Champions of Norrath」(PlayStation 2用RPG)のようにいくつかはうまくいきましたが、「Lords of EverQuest」(不運なRTS)のようにいくつかはダメでした。ほとんど知られていないPlayStation 2用MMORPG「EverQuest: Online Adventures(EQ:OA)」さえ制作しました。

EverQuestは貴重な著作物ですが、その期間は多様化が悪いものではないことを明らかにしてくれました。それはコンソールの幻を失ったとは言わないはずです。SmedleyさんはMMOがコンソールにもうまく機能するという信念を繰り返しました。EQ:OAは(Smedleyさんが話してくれましたが)それまではコンソールの制限が適切にゲームをサポートすることをとても困難にしていました。オンボードのハードディスクとワイヤレスの性能をもつ現世代のコンソールは素晴らしいMMOのプラットホームになっています。明らかにSmedleyさんはPlayStation 3にぞっこんですが、積極的にそのプラットホームに開発を追及していく計画を持っています。DCコミックスのMMOでスパイがテーマになっている「The Agency」は、PS3とPCの両方を対象にしています。

(EverQuest IIについて)
「高い品質にSOEをもう一度集中させて、リリースを急がせるつもりはありません。」と近日のゲームの出荷について述べました。EverQuest IIとその製品がまともに向かい合った競合のWorld of Warcraftから多くの貴重なレッスンを学習しました。実際そうでした。どちらのゲームもどちらかいえばうまくいきましたが、WoWはEverQuest IIが持っていなかった収支、時間、洗練さを持っていました。その上さらにEQIIはMMOの続編に対する初めての試みでした。Smedleyさんはミスをためらうことなく認めます。

「後知恵ですが、あの製品をEverQuest IIと呼ばずにもう一度やり直せたらといいのにと思います。」と率直に言いました。「もう一度そうすることはないだろうと思います。」

Smedleyさんは2つのゲームがどのように違っているかを説明しました。

「それは続編と呼ばれましたが、実際は同じ世界での異なるゲーム設定(未来)でした。」

(EverQuest III(仮)について)
つまりEverQuestファンはもうこれ以上MMOのジャンルに期待する製品がないという意味でしょうか? いいえ、全然。Smedleyさんは別のEverQuest MMOを完全に実現するつもりであることを話しました。

「将来のいつかですが、(リリースの)地点は確かではありません。実際には誰もそれに取り組んでいないからです。」と慎重に言いました。

(The Matrix Onlineについて)
(略

(Vanguard: Sage of Heroesについて)
もっとも最近になって、SOEはVanguardの開発元であるシジル社とその資産を買収しました。その取引では多くの人々が仕事を失うのを見ることになりましたが、ゲームのパブリシャーとしてSmedleyさんはファンのために行動が必要だったと信じています。

「当社は状況のコントロールをつかむ必要があったと感じました。」と話しました。「彼ら(シジル社)は資金を使い果たし、ほとんど倒産するところでした。」

シジル社の旗のもとでゲームの1つがただ消滅してしまうのを見るよりは、企業内にそれを持ってくることを決定しました。開発者の多くはまだ、SOEの旗印のもとで縮小されたカールズバッド(カリフォルニア州のオフィス)で正式に働いています。

「ゲームの製品は20万本を販売しました。」と、そのゲームがまだ大きな可能性を秘めていると信じる理由を語ってくれました。「ゲームを傷つけているもっとも大きな要因は高いシステム仕様だと考えています。」

Smedleyさんは時間がVanguardの一番大きな仲間だと信じています。他のゲームでは見られない特長がぎっしり詰まっていて、パフォーマンスを改良することを願いつつ、まだまだできることはたくさんあります。ゲームはずっと続いていくもので、人々のコンピューターはやがて追いつきます。そのときまでにゲームは見直される価値があると信じています。

別のゲームから学んだレッスンを思い出して、開発チームは現状とは違う何かにしようとするのではなく、コミュニティに耳を傾けて、Vanguardをあるがままでもっと良くしようとしています。

「その製品はハードコアなゲームです。みんながそれを知っていて、そこから身をかわすことは無意味です。」と指摘しました。

(Star Wars Galaxiesについて)
その「別のゲームから学んだレッスン」とは、2005年のStar Wars Galaxiesに導入した悪評高い「New Game Experience(通称:NGE)」です。それについて、Smedleyさんは完全に素直でした。

「NGEでは、当社が行った過ちについて申し訳なく思います。」と話してくれました。「当社は(SWGを)台無しにしてしまい、そうすべきときにファンの声に耳を傾けませんでした。それはもう二度とすることのない過ちです。」

NGEは2年以上前にルーカスアーツ社と共同で出荷したゲームである「Star Wars Galaxies」を完全に別のものに変化させました。クラスは消滅し、ゲームはほとんどあらゆる方法で根本的に変更されました。この変更がプレイヤーベースで非常に評判が悪かったことは、第三者には驚きとして浮かんできませんでした。

では、Smedleyさんが謝っているSOEが犯した過ちとは何でしょうか?

「(過ちとは)さまざまな素材の中にファンを連れてくることなく、当社が正しい方向性を知っていると思い込んでいたということだけではありません。」と説明しました。「当社は(ファンの声を)聞かなかっただけではなく、想定してしまうという大罪をしてしまいました。それは間違っていました。」

Smedleyさんは、それから2年経ち、ゲームは再び安定して成長していることを指摘し続けました。開発チームは新しいコンテンツでゲームをアップデートし続け、現在の生まれ変わったゲームを楽しむファン(新旧ともに)の声に耳を傾けられています。古いゲームは戻りません――今また変更することは最初にしたことと同じくらい不公平だから――でも、SmedleyさんはSWGにまだ堅実な未来があると信じています。

(後略/おしまい)

記事: John Smedley: Exclusive Interview with the SOE CEO

勝手にまとめ

  • 別のEverQuest MMOを完全に実現するつもり

EQ3だと思うけど、まだ着手もされていないらしい!

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